前回はRi-Turban’sの法則を紹介しました。

今回以降は、その詳細を説明していきます。

具体例として、私の自主開催セミナー「中小企業のための「物語」で売る法」の告知サイトを自ら解説することにしました。

自分で解説しながらも、気付きがあれば告知サイトを修正することもあり得ますので、元の内容を残しました。解説は、元の内容に対していたします(下記リンク)。

icon_ya_red 【説明用サンプル】中小企業のための「物語」で売る法

●自分のことでなければ、そこで終わり

自分に関係のないことは無視

自分に関係のないことは無視

僕がホームページを作り始めてからもう15年近く経ちます。かなりマニアックなサイトでしたが、残念ながらもう残っていません。ブログは独立したときに始めたので2005年9月からだと思うのですが、これも当時のものは残っていません。残っている一番古いのは、これです(あえてリンクを貼っていません)。

http://sigmor.cocolog-nifty.com/toppako/2006/10/test.html

昔はまったくわかっていませんでした。独立してから2年間、常駐のITコンサルタントをやらせてもらっていたため、技術者気分がまったく抜けていませんでした。

僕はITエンジニアでした。営業パーソンが顧客宛に出すレターなどとは違って、提出したドキュメントは基本的に読んでもらえるということを前提に作ります。もちろん内容に対する批判を受けることはありますが、少なくとも読んでもらえます(読んでもらえなかった場合は相手の責任にさえできます)。

なので、不特定多数向けの媒体においてもっとも大切なことがわかっていなかったのです。

それは、「自分に関係することでなければ、誰も読まない」ということです。つまり、「あなたに関係することですよ」ということを最初に示さないと誰も読んでくれないということです。いくら内容が良くても、読み始めてもらわない限りは宝の持ち腐れです。

僕は、こんな単純なことがわかっていなかったので、ホームページやブログのアクセス数を全く伸ばすことができませんでした。

そして、僕が見る限り、かなり大きな企業でも、ましてや中小企業では、このことがよくわかっていないマーケティング担当や営業パーソンがほとんどだということです。

●「Recognized」とは「気づいてもらう」ということ

最初に「これは自分に関係することだ」と気づいてもらうことが決定的に重要です。

その部分が「Recognized」(以下R)です。Rは「気づいてもらう」ということです。

サンプルでは、たった1個所です。先頭の、

価格競争に陥らずむしろ価格を上げたい中小企業経営者・営業パーソンのために

という部分がRに該当します。

これは、次回詳しく説明しますが、「Interest(興味を持ち)」との境界部分で、人によっては「Interest」に含めるかもしれません(僕は両方だと思っています)。

境界部分という意味は、次項で説明するように、広告本体にはRはほとんどありません。Rは、広告に誘導する部分に存在します。ただ、Rによって誘導されてきた人が、「やっぱり自分のことだったんだ」と納得してもらうための部分が、本文の先頭に必要です。それが、上に引用した部分です。

本文の外と本文をつなぐ部分なので、境界部分と表現しました。

●Rは広告の外にある

ネットにおいて一番重要なRは、SEO対策です。検索で広告にたどりついてもらうようにすることがまず重要です。

ただ検索上位になればいいというわけではありません。検索結果にはページの要約文が表示されますが、これを読んで「自分に関係すること」だと思ってもらえなければ、クリックされることはありません。

ネットにおいてはPPC広告などのネット広告もRに該当します。

これがダイレクトメール(DM)であれば、開封してもらうための工夫がRです。

封筒に内容の要約を書くのもそうです。最近の流行りは透明な封筒です。立体的なノベリティグッズを入れるという作戦もあります。結婚式の案内状で使うような高価で贅沢な封筒を使って開封しないといけない雰囲気を演出するという手もあります。

ネット集客に戻ると、一番オーソドックスな手段は、まずはメルマガ読者を獲得し、彼らに向けて案内を送るということでしょう。

メルマガは、そもそもあなたの意見やビジネスに関心のある人が購読してくれるものですから、クリック率がもっとも高い媒体であるはずです。

そこに、下記のような告知文を挿入します。

┌─☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★

└─>>> 森川滋之が一番世の中のお役に立てること

「商品を売るな!物語で売れ!」

このようなことが言われるようになって久しいですが、「物語」を
書ける人はいまだに少ないと言えます。

「物語」を書くためには、準備と執筆の両方が必要です。

執筆のほうは外注も可能ですが、準備はそうはいきません。自社主
導でするべきもの。そのやり方を知らない会社が多いのです。

そこで執筆も自社でしたいというニーズにも答えながら、準備の部
分に力を入れて「物語」の書き方をお伝えします。

詳しくはこちらへ
https://s-morikawa.jp/sm/?p=368

おお! ここ数日使っていた告知文ですが、Rという意味ではあまり明確ではありませんでした。

●Rの重要要素

上の告知文のどこが良くないかというと、Rの重要要素があまり明確でないことです。

それは、「誰に」・「何を」・「なぜ」です。この3つが明確でなければなりません。

しかも、できるだけ短い行数で(10行以内)、これらを明確にすべきです。

ということで書き直してみます。

「誰に、何を、なぜ」を色分けします。オレンジ色が「誰に」、紫(マゼンダ)が「何を」、が「なぜ」です。

┌─☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★

└─>>> 価格競争に陥らずむしろ価格を上げたい
中小企業経営者・営業パーソンのために

「商品を売るな!物語で売れ!」と言われて久しいですが、
こんな
ことを言われても多くの方はお困りでしょう?

「物語」を書くためには、準備と執筆の両方が必要なのですが、
「準備」について知らない企業がほとんどだからです。

そこで、「物語」ライターとして実績豊富な森川が、
執筆も自社でしたいというニーズにも答えながらも、
準備の部分に特に力を入れて
「物語」の書き方をお伝えします。

詳しくはこちらへ
https://s-morikawa.jp/sm/?p=368

元の告知文よりは、だいぶ分かりやすくなりました。

ご参考になさってください。