東日本大震災で僕はボロボロになった。

当時コーチを受けていた人の「法人向けの仕事をするには法人にならないといけない」という言葉に騙されて、大した売り上げもないのに個人事業を法人化したのが2008年だった。

スタートが最低だったおかげもあって、3年間は増収増益。だが、頑張って拡大していったコンサル業も、クライアントにとっての成果はいまいちだったと思う。

その兆候は震災前からもあったのだが、震災後はそれを口実に1社、2社と辞めていき、結局残ったのは1社だけとなった。

要するにコンサルの柄じゃなかったことを突き付けられた。

それだけではなく、震災を通してポジティブ系の人たちのつまらなさを目の当たりにし、それに原発事故や計画停電などの社会不安も加わって、僕はすっかり人間不信の欝々した人間になってしまった。

仕事はどんどんなくなり、営業して何でもいいから仕事を入れなければと思いながらも、何もする気が起きない。用事があれば出かけていくぐらいの元気は残っていたが、それ以外は自宅に引きこもって寝たきりの生活。

よくアル中にならなかったなと思うのだが、酒を飲む元気もなかったのだ。

不思議なことに自転車を買ったのもこの時期だった。せめて体にいいことをしないとぐらいの気持ちは残っていたらしい。

とにかく自分のやりたいことがよくわからない。

復活できたのは、翌年3月。まる一年生きる屍のようだった僕を救ってくれたのは、1通のメールだった。

2010年に開催した自分軸発見セミナーに参加してくれた方が、「今度処女作を出すのだけど、森川さんのセミナーが生まれて初めて参加したセミナーだったので、その話を書いてもいいですか」という趣旨のメールだった。

僕はそれを読んで、「自分軸発見支援の仕事をしよう」と思い立ったのである。

で、かなり頑張ったのだけど・・・。

さらにどん底に落ちたのだった。