2014111901

広告文の添削をすることがあります。

もちろん文章も直します。ただし、添削する相手は、僕の広告文の書き方のセミナーを受けてくださった方に限っているので、文章の構成・構造を大きく直すことはまずありません。言葉をちょっといじるぐらいです。

で、構成も文章もほぼ問題ないチラシやDMが出来上がるのですが、これだけでは売れないだろうなと思うこともよくあるのです。

それは、自分の頭やデータだけで考えて、お客様の顔が見えない広告です。

どんな人が買っているのかイメージできない広告では売れない

「顔が見えない」というのは例えでして、無理にお客様の顔写真を載せろと言っているわけではありません(もちろん、あるほうがいいですが)。

そうではなくて、どんな人が買っているのかがイメージできないと、なかなか買う気にはなれないということを意味しています。

商品の良さは分かる、その根拠もわかる、パートナーや推薦者にすばらしい人がいるのもわかる、でも、どんな人が買っているのか分からない。ちょっと買いづらいですよね?

店構えが小綺麗で、外に貼ってあるメニューも美味そう、でも夜の7時だというのにお客が1人もいない居酒屋みたいなものです。まず、入りません。

「通販生活」というカタログ雑誌があります。良い広告を書きたければ参考にしろと多くの方が口をそろえる雑誌です。どのページも、お客様の声と顔(こちらは比喩でなく)が満載です。

僕がいいたいのは、このような誌面を作れということではありません。それ以前の話です。

もっとお客様に聞けということなのです。

お客様に聞きにいかない営業パーソンが多すぎる

僕は、事例取材の仕事をしていますが、現実の話として、買っていただいたあとにお客様の話を聞きに行かない営業パーソンが多すぎるように思います。

その点、事例取材を依頼してくださる会社は、取材をその機会にしようということでもあるので、素晴らしいと思っています。でも、それを差し引いても、取材前の打ち合わせで、本当に何も聞いていないんだなあと思うことも時々あります(僕のリピート先にはほとんどないのですが、1回で終わるところは多いという傾向があります)。

忙しいのは分かるのです。僕に依頼してくださるのは99%IT企業です。IT企業の営業は、資料作りや煩雑な事務作業、あるいは社内のSEやパートナー企業との調整で忙しい。ただ、営業パーソンである限りは、優先順位は客先訪問が一番のはず。

そして、客先訪問の中でも最も重要なのは、既存顧客のフォローなのです。

大きく2つの理由があります。まず、既存顧客からリピート案件をもらうのが一番営業コストが掛からないこと。逆に既存顧客が離れたときに戻ってきてもらうコストは膨大です。

もう1つは、既存顧客が導入商品を売るためのヒントになる情報を一番持っているということ。

要するに、既存顧客から情報収集ができないと、新規開拓もままならないということなのです。

このあたりの優先順位を間違えると、手間暇とコストを掛けているのに、思ったように契約が取れないということになってしまいます。

ノウハウがないので聞きにいけない

前回、顧客事例の話を書きました。そもそも事例制作のためにはお客様に聞きに行かないといけません。

ただ、事例取材をして来いと上司や社長に言われても、ほとんどの方は何をしていいのかわからないと思います。

たとえば、前回、導入効果よりも選択理由を聞けという話をしました。これはノウハウです。こういうノウハウを持っている営業パーソンは少ないでしょう。

何をどうのように聞いたらいいのかわからないのに、聞きにいけと言われても・・・・・・。

と思いましたので、僕の取材のノウハウを公開しようと思います。

1つ1つは大したことはないかもしれませんが、全部集めてみたら、ちょっとすごいと思うかもしれません。

ご期待ください。