大意)傲慢不遜な態度で相手を見下すような態度は、まず血気にはやってのものと見て間違いない。血気を押さえつけてしまえれば、その後正気が戻ってくる。欲望や執着は、すべて虚妄によるものである。虚妄を消し去り尽して、その後まともな判断力が戻ってくる。

2015030301これは、対面している相手がこういう状態になったときの対処法というよりは、自分がこのようになったときの対処法と考えたほうがいいでしょう。もし他人がこうなったのなら、放っておくのが一番ですし。

腹が立って、興奮して、結果として相手を見下すというようなことは、リアルな場でもネットなどでもよくあることです。こういう時は怒りや興奮(血気)をまず抑えて、フラットな心を取り戻さないといけません。そうでないと、後悔するようなことをしてしまうか、あるいはその状態に慣れてしまい、いつも傲慢不遜な人間になってしまいます。

血気を抑えるためには、それを抑えきれない人の様子を想像するのが一番です。みっともないでしょう? 自分もあんな感じなんだろうかと思うと、自然に治まるはずです。

欲望や執着も同じことです。ほとんどが心の迷いから来ています。その迷いの原因は、だいたいが妄想です。人にこんなことを言われているのではないかとか、まだ起こってもいないことに心を囚われたりとか、そのような理由でそれがないともうだめだ(多くはお金ですね)と思いこんでしまいます。

そういうときはいったん冷静になって、今まで一番つらい経験を思い出しましょう。あれも耐えてきたんだから、今回も大丈夫だと思いましょう。つらい経験がないのなら、他人のつらい経験を参考にしましょう。

そして、目の前のことに集中しましょう。何事も手につかないという状態が一番精神的につらいのです。何でもいいというよりも、あえて面倒でやりたくないということに着手することで、元気がよみがえってきます。とにかく始めてしまう。これが活力を取り戻す一番の方法です。