いよいよ最後になりました。今回は、「Ri-Turban’sの法則」の「s」について書きます。
「s」は、「Surprise」の略です。「Turbans」と「’」で区切られているのは、これは直接広告文とは関係がないからです。
Ri-Turban’s全体の構造
ここで、Ri-Turaban’s全体の構造を振り返ってみましょう。
区切りとして「-」と「’」があるのは、「Ri-Turban’s」という言葉を覚えやすくする意味もありますが、もちろんそれだけではありません。
広告文の中心コンテンツは、Turbanの部分で、まずはここをしっかり作りこまなければいけません。
しかし、いくらしっかり作りこんだ広告文でも、まずは読んでもらわないと話になりません。しかも、正しいターゲットに読んでもらう必要があります(バカバカしいたとえですが、妊婦向けの広告を「20代~40代の女性」以外に読んでもらっても、広告効果は小さそうですよね?)。
そのために「Ri」の部分があります。
この部分は、広告文に引っ張ってくる部分(たとえば、Webサイトならメルマガ上のコピーとリンク)にも必要ですが、広告文の先頭にも必要です。
「Ri」によって、正しいターゲットに読み始めてもらい、「Turban」で説得する。これが、広告文の主たる構造です。「Ri」は広告文の外にも中にも必要なので、広告文の中で閉じている「Turban」と「-」で区切っています
「Ri-Turban」とは違い、「s」は、広告文の外にあります。
広告文の効果を持続させるのが目的
広告文のゴールは、ターゲットに特定の行動をとってもらうことです。
特定の行動とは、購買の場合もありますし、資料請求の場合もあります。問い合わせをもらって営業バーソンの訪問のきっかけを作るという場合もあります。
いずれの場合でも、行動を取ってもらった後に、何らかの印象づけが必要となります。
すぐにフォローの連絡を入れるのは当然です。しかし、それだけでは足りません。
仮に購入してくれたとしても、その後他社に乗り換えられたらあまり意味がありません(新規顧客の獲得コストのことを考えてみてください)。
資料請求や問い合わせなら、間違いなく競合があると思っていいでしょう。見込み客は今のところ、あなたを単なる選択肢としか思っていません。
そのようなタイミングで、広告文にはあえて書いていなかった、びっくりするようなオファーがあったらどうでしょうか?
購入者のリピート率や、検討中の見込み客の好感度は、間違いなくアップするし、印象も当然強くなるはずです。
まあ、なかなかびっくりするようなオファーというのは難しいものですが、広告文からあえて外しておいたオファーを事後に提示するというのは、響くテクニックです。ちょっとしたことでも、結構効きます。
私は、先日あるやきとり屋に行きました。店の雰囲気はアットホームで素晴らしく、料理もとても美味しかった。これだけで十分また来ようという気になっていたのですが、さらに「サプライズ」が待っていました。会計をお願いすると「鳥スープが出るから待っててよ」というのです。
新鮮なにわとりから取った鳥スープなので美味しいし、飲んだあとのスープは体に沁み通るのです。
鳥スープ自体の原価はしれているでしょう(手間は掛かるかもしれませんが)。100円ぐらいで提供する店も多いですが、このような形で出されたら、この店のファンになる人は多いはず。10人に1人がファンになってくれたとしたら、1,000円の売上をあきらめるだけで、ファンが1人できます。ファン獲得コストとしては、かなり安価だと思いませんか?
もちろん、そんなコスト計算をした上のサービスではないとわかっていてこそファンになるわけですが、「ちょっとしたこと」でいいという例で書かせてもらいました。
なお、このようなサービスも、たとえば「会計時に鳥スープ1杯をサービス中!」などと、客寄せのためのチラシに書いてあったら、効果は半減です。知らなかったからこそ印象に残り、こうやって人にも伝えたくなるのです。
「ちょっとしたこと」で人を集めようとするよりも、「ちょっとしたこと」で来てくれた人を驚かすほうが断然効果があります。
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「Ri-Turban’sの法則」、もう一度よく振り返ってみてください。ご健闘をお祈りします。